アフリカ・シエラレオネ自力開拓釣りをやってみた結果

シエラレオネの釣り

シエラレオネに到着したのが約一年前。

そこから淡水魚開拓釣行に至るまで1年かかった。

難易度がかなり高かった。

その言い訳的なことから書いていきます

 

シエラレオネの淡水域開拓釣行の難しさ

これまで中国、台湾と自力開拓釣行やってきましたけど、ちょいレベルが違い過ぎました。

言語の問題

中華圏で自力開拓釣行やりだしたときはすでに中国語がある程度できていたので、その辺のおっちゃんとも普通に話ができました。だから、言語で問題が生じることがなかったんです。

しかし、シエラレオネのローカルはクリオ語を話し、エリアごとの村によって話される言語が違う。

私の英語力はク〇レベルなので話にならない。

言語通じない~~~

 

スポーツフィッシングと言うものを知っている人がいない

世界最貧国の1つと言われている国で、遊びのために釣りをする人なんか皆無。

生体調査釣行とかも皆無。

みんな生きるために魚を取って食べている。

そんな中、釣りがしたいと言っても、釣りに詳しい人を探すのが至難の業。

フィッシングガイドを探すことはできない国

釣りの情報がほぼ入手できない。

自分で実際に行ってトライ&エラーしかない。

 

治安の問題

言語ができないので、どこが危険で、どこがましなのかもさっぱりわからない。

行き先々の村一つ一つがロシアンルーレット。

行ってみて分かったのは、車を運転しながら手を振ると、愛想よく反応してくれる人が多い村はかなり安全。

手を振ってみてかなり態度が悪い村は部外者に対して排他的な村で、入村料をぼってくる可能性もある。

 

アジア系は全部中国人と思われて、中国人は結構お金をばらまくので、たかってくる現地人が多い。

で、金持ちと思われているので、金品を盗まれる可能性も否めない。

釣りをしているときに毎回5-10人の現地人に囲まれる。タックルボックスを開けるとめっちゃ群がってこられる。

今回生じたのは根がかりでルアー無くしたら、川に飛び込んでそのルアーを確保されていました。

そこまでしてほしいか~~とビビる。

 

各村のしきたりとかあるからそれを言語できない人が交渉するのは至難の業

 

移動手段の難しさ

はっきり言うと道がない。

行ってみて分かったのだけど、車が走らない道をガンガン行くので車が傷だらけになった。

そう言うところに車をチャーターしていくのはお金の問題と言うか、どのハイヤー会社も行きたがらんです。

今回片道250kmくらいなんですけど、公共の乗り物とかではいけないです。

あと、未舗装の道がかなり多いので普通のセダンでは壊れる可能性もあります。

ダート道、急な下り坂でブレーキを踏むと結構タイヤが滑りますね。道幅が狭いだけに事故の可能性も高くかなり緊張します。

 

信頼できるガイド探しが難しい

フィッシングガイドはほぼいないので、交渉役として現地人を雇う。実際雇ってよかったと心から思った。釣りに専念できました。

ただ、信頼できる現地人を探すことがかなり困難です。

無論ですけど日本語ができる人とか皆無です。

物を盗まない、うそをつかない、時間に適当ではない、言外のコミュニケーションまでできる。

そんな現地人を見つけるまで1年かかりました。

釣り環境未開の地で釣りに至るまでの環境を整えるのが難しかった。

 

街灯がない国

街灯がないので、夜の運転が極めて難しい。真っ暗な夜道をハイビームガンガンで対向車がやってくる。それもなれない道だからかなり怖い。

日没ギリギリとか日没後まで釣りを楽しむということができない。

川辺にキャンプする気合で釣りをしたらいけるとは思う。

 

危険生物

意外に思われるかもしれないけど、チンパンジーって群れになると人を襲って殺すんですよ。実際チンパンジーに襲われて殺された事例がシエラレオネではあります。

あとワニ、カバもシエラレオネにはいてる。

今回注意するように言われたのは蛇。蛇は小さくても大きくても危ないと。

下手にブッシュやジャングルに入るとそれらに遭遇する可能性もあります。

注意が必要。

あと、危険生物の極みはやばい人間ですね。そう言うのに人気のないところで会うと身ぐるみはがされる可能性も否めない。

あとは、何しか理由をつけて金を巻き上げようとする人とか。

極めつけは虫、病原菌を媒介するものもいるので下手に虫に刺されたら命の危険が生じます。

 

ほじくり出したらまだまだあると思いますけど、

ある程度クリオ語と英語に慣れて、シエラレオネの文化的背景や人々の考え方を理解するのに大分時間を費やしてしまったんです。それで一年もかかって、さらに帰国することになっちゃったので、まずい!!アフリカ淡水魚釣りに行ってないって焦っていくことになりました。

 

アフリカ開拓釣り準備編

ぶっちゃけ、旅行プランとか見たい人いますかね?海外ガイド無し開拓釣行とかいう競技人口日本人で100人いないと思うんですけど。今回相方としてついてきてくれた釣りが全くできない現地人に渡した資料とかあるんで、海外開拓釣行の参考にしたいとか言う方がおられればDMください。むろん無料で差し上げます。ドキュメントは英語です。

現地人で信頼できるパートナーを一人雇いました。大工さんのデイビッド。地鶏培養事業計画の時に鶏小屋の改装をやってもらったけど、その時の仕事が極めて良くて、性格も誠実。こんなシエラレオネ人もいてるんだなぁとびっくり。

今回のプランではMakeniという町の近くで釣りをする企画を立てて、資料を見せながらやることを伝えると快諾してくれた。

ターゲットの魚を見せると、vunduを見た瞬間、これは故郷で釣れるよと言い始めるデイビッド。

それなら、彼の故郷にプラン変更するかと言う話で、地元の漁師さんとMakeniの漁師さんにも尋ねてみると、調べてもらいました。

結果は彼の故郷はもっと乾季が進んで、水位が下がった時がチャンスで、今はまだ水が多いからアカンとのこと。

というわけで、Makeni近辺の川に行くことになった。

Makeniまでは200kmくらい。そこから奥地へ入ると一日250km以上のドライブになることは見えている。

 

アフリカ自力開拓釣り/ここからやっと釣行記です

一泊二日の釣り旅行で、自分の車を使用、自分で運転。車は2005年版4ランナー、北米仕様ハイラックスサーフです。燃費が鬼のように悪い車でリッター3kmとか平気でたたき出してくれます。今回の旅は5.5km/Lでした。

ただ、245馬力の4wdでオフロ―ドも結構いける。ランクルほどじゃないですけどね。

 

1日目:Mabole川で釣り

朝7時に出発し、ディビッドとはWaterlooで落ち合う。1時間ほどで着く。

そこからPort Loko周りで車を走らせていく。

ポートロコまでは隣国ギニアからの幹線道路で道はかなりかっ飛ばせる。

しかし、Makeni方面に曲がった瞬間ダート道が始まる。

シエラレオネではフリータウンから見て東側の内陸部をopline(オップライン)と呼ぶけど、

同乗者のディビッドによれば、これが本物のオップラインだとか。

ハイウェイ沿いにこんな感じの農村はない。そこからさらにダート道を入った交通手段がほぼない隔絶されている村々を訪問して回る。

ディビッドもここは初めてだと興奮気味だ。

 

道が悪いからスピードを上げれない。ダート道で下手にブレーキを踏むとタイヤが滑る。

おおお~~ドリフトやん~とか言う余裕はない。道幅も狭いからここで事故ったり故障したら携帯の電波も届かないのでかなりきつい。

ただ、自分の車で、自分の運転にてこんな奥地までこれたことに感動した。

 

Mabole川はLittle Scarcies川の支流でたぶん見た感じは日本の川で言うところの中上流域になると思う。

第一目的地はgoogleマップ上ではMabanta村となっている。ついてみるとフェリー乗り場だった。

ただ、フェリーは壊れていて修理中だった。写真の左奥に見えるカヌーで人や物、バイクまで渡していた。

こういうフェリーは政府が運営しているらしいけど、プラスアルファで手数料を要求してくることもあるらしい。

今回はこのフェリーは利用せず手前で釣りをしました。

流れのよれが見えるからそこに投げ込めばなんかおるんちゃうかと安易に考えて投げてました。

カヌーが行き来する流れができていたようです。

投げても根がかり多いなぁと。

一回チェイスが見えてから頑張るんですけど当たり無し。

なんか感じ良いんやけどなぁとルアーをとっかえひっかえやっていてふと目についた

コアマンVJ-16

これ投げてがぶっとでかいのけぇへんかな?

で、投げたら即来た~~~

あれ?シクリッド系よね?君は。

ただ、ナイルティラピアでもジルティラピアでもモザンビークティラピアでもない。ピーコックバスみたいな色合いやな。ただ、ルアーに対する攻撃性はジルティラピアっぽいな。いやそれ以上だね。

Hemichromis fasciatusかHemichromis elongatusのどちらかでしょうと同定していただきました。

その後VJにはガンガンアタックしてくる魚たち。ワーム部分がガンガン引きちぎられていく~~

そして根がかってしまった~~~

 

その根がかりと同時にポイント移動~~

次のポイントへ向かいます。

また鬼のようなダート道を37分も走るんかぁ~~

途中の村で立派な木があったから激写してみた。

そして問題は発生した。

このベリア川っていうところ

実際に着いたときの写真がこちら

あれ?道ないんちゃう?

この先にあるこの日の終着地点であるMakeniにどないやっていくん???

googleマップをサテライトにして拡大したら・・・・・・

ああああああ~~~~~確認ミス!!

 

アフリカ釣りで初のタイガーフィッシュかぁ?

とりあえず話を聞いてみるかと降りると、フェリーは動いていないとか。

そしてその辺で釣りするならどうぞ~~と、ただしネット張っているところがあるから気をつけてねぇと。

 

そして釣り始めたらルアーにやたらと反応してくる。バイト多い~~

これは良い!!

そして釣れた

 

あれ?これタイガーフィッシュ系じゃね?

おおおお!!!!念願のタイガーフィッシュがついにかぁ~~~

これはイーロンゲートタイガーフィッシュか?

この歯がやばい~~

後々分かったのは、こちらアフリカンパイクカラシンって魚でした。

ヤフオクで大量に売ってたわ。

ベリア川は正直鬼のようにこのアフリカンパイクカラシンがいてますが、

スレんのが鬼速かった。

ワンバイトをものにできなかったら、ほぼそのコース、ポイントは終了と言う感じで。

あと捕食がめっちゃ下手。襲ってきて食いきれず、フックが体のほかの部分にかかってたりした。

あと、スピンガヴァチョ投げたら一回バイトがあった。

そして金属的な当たりがある、カーンと言うかコーンと言う感じの当たりで、引きはパワフル。

これをメインにサイズアップ目指しても良いなぁと思えるゲームフィッシュですね。

ただ、たぶんここまで来るの普通無理っす。しかし、釣りバカはやばい人が多いからな。来れる人もいると思う。

周りに飯食うところも泊まるところもないし、町まで車で1時間半くらいちゃうかな。

かなり過酷な場所なんで気を付けてくださいね。

ヒットルアーはこちら

Duo Deep Feat 83MD

タックルベリーの中古ルアーで買ったやつかな。なんとなくこれ使ってみたらめちゃ当たった。

 

アフリカ釣行1日目の宿へ

そして、Makeniに宿を予約していたので、来た道を引き返して大回りすることになった。

こんな対向車が来たらまずい道をせっせと走るけど、1時間以上対向車どころか車を一台も見なかった。

道が水没している個所をビビりながら車で走り抜けていく。

ヤバいっす!怖いっす!

 

そして現地人に教えてもらったショートカットロードが車はこんな道普通は走らんでと言う道だった。

ボディにバンバン伸びた雑草が当たる音がする。

道幅ギリギリちゃうんですよ。もうスレてるんです。酷道とかも真っ青やで。

なんとかハイウェイまで出たけど、ショートカットと言っていた道遠回りの道の所要時間がほぼ変わらんので精神的ストレスを考えるなら大回りしたほうがましと言う結論に至った。最初で最後の酷道だったわ。

よくよくgoogleマップで見たら、ほぼ道の表示がないやんw

Foreduguと言う村まで行くこのショートカットは絶対やめとけと言い切る。

大回りしてPort Loko回りにしたほうが良い。

41分じゃつかへんから。あまりに酷道すぎるんで。あと車のボディ傷だらけ間違いなし。

なんとかMakeniまでたどりつきました。

 

お泊りはMena Hills Hotel

チェックインしたホテルの外観です。

シングルで一泊素泊まり250,000Le

現地人価格からしたらアホほど高い金額やね。

クーラー使えたし、トイレの水流れたからよかった。

何の文句もないです。寝るだけなので。

 

そして、ホテルの人に紹介されたレストランに行ってみた

The Clubhouse

ジョロフライスとチキンで25000Leだったかな

量が少ないし、出てくるの遅い。30分もかかってんぞ~~ってディビッドが怒ってた。

量が少ないからおかわりするかと思ったら、作るのに同じくらい時間かかると言われてディビッドの心が折れたようだった。

味は、freetownのジョロフライスのほうがうまいな。

さよなら~~

 

そして宿に行ってもwifiとかいうものはないし、疲れたのでさっさと寝た。

一日目終了~~

 

二日目:ロケール川釣り

一日目のMabole川ではなく、Makeniの隣町、マブルカに流れる川、ロケール川も行ってみたいということで行った。

ロケール川のほうが大きいのででかい魚が回ってないかなと思っただけです。

朝7時に出発。ホテルのフロントに言ってチェックアウトしようとしたら誰もいない。

電話してみたけど出てこないから、もう行くねぇと一言メッセージをWhatsAppに入れて終了。

あとで、電話出れなくてごめん。良い旅を~~と言うメッセージが来てたので良しとする。

 

MakeniからMagburakaの道をかっ飛ばす。

チェックポイントで寝ぼけた警官に止められて少し話をする。

チェックポイントを過ぎたすぐを左に入り、ローカルな道をガンガン突き進む

また前日と同じような道やなぁと思ってたが、読みが甘かった

伸びた雑草にボコボコにボディをたたかれる道となってしまった。

X Japanのドラムですかって言うくらいに連打を食らう。

さらに道幅的にUターンができない。

もう前に進むしかないって言うかなりいっちゃテル道。

車がほぼ走ってない道で、人もほぼいない。

そしてたどり着いた川べり。誰一人人がいない。

やばい・・・・・・秘境にやってきたようだ

激流やん。しかし、その激流の横に流れがゆるい箇所があり、そこにルアーを叩き込んでいくけど全くヒットしない。

この日は昼までの釣りだったから、ポイント探しに時間を割きたくなかった。

だからこの最初のポイントで粘ることにしたけど1バイトもなかった。

岸にこんな鱗片が落ちてたら、ここはでかいのが釣れるって思っちゃって、それが判断を狂わせた。

午前中ずっとこのバイトゼロポイントで粘って、結局これでスケジュールすべてが終了し帰路につくことになった。

 

まとめ

余りにもあっけない幕切れに正直自分自身びっくりしている。

これで終わってええんか?

やばいんちゃうんって。

だからまた釣り旅行にはいきたい。

ディビッドは終始私のボディガードになってくれて、私が釣りをしている最中は荷物番をして

私の近くに変なのが寄ってこないようにしてくれてた。

あと、カヌーに乗って釣りができないかの交渉とかも率先してやってくれて、釣りができるかの話も車とめるなりすぐにやってくれた。

次回も彼と一緒に釣り旅に行きたいなと思った。

彼も大満足だったようです。

 

次はモア川水系を攻めに行きます。

イーロンゲートタイガーフィッシュをボッコボッコ釣ってみたいし、Vunduの1mオーバーも狙いたい。

シエラレオネの淡水魚釣りは旅行者にはあまりお勧めしない。

ムベンガのような化け物は期待できないし、同じ難易度が高いならコンゴのムベンガ狙いのほうが良いっしょ。

日本人住民で釣りバカがいたら、ベリア川にアフリカンパイクカラシン狙いも楽しいと思う。

 

ちなみに、帰宅後に車のボディを見たら結構いちゃってた。

それでも僕は釣りに行く。

そこに川があるなら

ただのイカれた釣り好きです。クレイジーフィッシャーマンらしいです。

 

ここまでの長文お付き合いいただきまして誠にありがとうございました。

今後ともどうぞよろしくお願いします。

 

次は真冬の東京で釣りです。

日本のポイントは基本、晒さないようにします。

ではまた~~

コメント

  1. おあずけ より:

    年末の仕事の合間に読むだけ読んで忙しすぎてコメント書けずじまいでした
    gaoxingさんは今頃東京で自主隔離中でしょうか?
    ((´^ω^))ゥ,、ゥ,、

    いやぁ今回も面白かったです
    コレ…本で出版できるレベルちゃいますかw
    釣りの内容以上に現場に辿り着くまでのプロセスでヒリヒリしましたよ
    ((´^ω^))ゥ,、ゥ,、

    今年もアグレッシブに活動されます事を期待しておりま〜す!
    (人´∀`*)

    • 管理人 より:

      >おあずけ さん

      更新ほとんどしていないブログへようこそ。そしていつもありがとうございます!
      ただ今東京で隔離6日目です。

      車がボコボコに傷ついて、どうリペアしたらええねんって感じです。
      開拓釣行行くたびにボロボロになる車のボディ対策なんかないっすかね?

タイトルとURLをコピーしました